GPSを仕込んだニセの卵
GPSを仕込んだニセの卵 / Credit: Paso Pacifico
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「GPSを仕込んだニセ卵」でウミガメの密売ネットワークを一網打尽! ”希望の卵”が登場

2021.01.27 Wednesday

2020.10.07 Wednesday

sciencealert https://www.sciencealert.com/scientists-planted-decoy-gps-turtle-eggs-to-track-down-traffickers, smithsonianmag https://www.smithsonianmag.com/science-nature/3-d-printed-sea-turtle-eggs-reveal-poaching-routes-180975991/, interestingengineering https://interestingengineering.com/gps-implanted-fake-eggs-might-save-sea-turtles-from-illegal-poaching

卵から孵化したばかりのウミガメは、待ち伏せていた海鳥に捕食されないよう急いで海に駆け込みます。

しかし、ウミガメの最大の天敵は、海鳥でなく人間です。

現在、世界各地で卵の密猟が相次ぎ、中央アメリカでは実に9割の卵が盗まれ、食用として違法売買されています。

この犯罪を止めるため、イギリス・ケント大学の研究チームは、GPSを仕込んだニセ卵「InvestEGGator」を開発しました。

10月5日付けで『Current Biology』に掲載された報告によると、ニセ卵を密猟者に盗ませて、密売のネットワークを暴くことに成功しています。

ホンモノそっくりの”ニセ卵”を犯人に盗ませる

ニセ卵「InvestEGGator」は、環境保護学者のキム・ウィリアムス=ギレン氏により数年前に考案されました。

中にはGPSが内蔵され、1時間ごとにシグナルを発信して居場所を知らせてくれます。また、見た目や手触りでバレないよう、外観・質感ともにホンモノそっくりに作られています。

ニセ卵の中身
ニセ卵の中身 / Credit: Helen Pheasey

研究チームは、このニセ卵を101個用意し、密猟の多いコスタリカのビーチ4ヶ所に設置しました。

ウミガメの卵は1ヶ所にまとめて産卵され、密猟者は大抵その全部を盗むので、ニセ卵は巣ごとに1個だけセットしています。

その結果、設置したニセ卵の内、約25%が密猟者によって盗まれました。

盗まれた卵の種類には、ヒメウミガメとアオウミガメが含まれており、いずれも絶滅が危惧されています。

ホンモノに混ぜても見分けがつかない
ホンモノに混ぜても見分けがつかない / Credit: InvestEGGator

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