「サザン・フランネル・モス」の幼虫
「サザン・フランネル・モス」の幼虫 / Credit: bigworldtale
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最も危険な「ふさふさの猛毒ケムシ」がアメリカで異常発生! 緊急搬送される被害者が続出

2021.08.27 Friday

2020.10.08 Thursday

アメリカ東部・バージニア州で現在、同国で最も危険な有毒ケムシが大量発生し、住民の被害が相次いでいます。

ケムシは「サザン・フランネル・モス」という蛾の幼虫であり、哺乳動物のようなモコモコした体毛が特徴です。

しかし、体毛はすべて猛毒の針であり、皮膚に刺さると激痛が走って、腫れや発熱、嘔吐、ショック症状を引き起こします。

州当局は、ケムシを見つけたら絶対に触らないよう注意を喚起しています。

bigworldtale https://bigworldtale.com/science/furry-caterpillars-covered-in-venomous-spines-is-invading-virginia/

例年とは違う場所で被害が続出

サザン・フランネル・モスは、アメリカ南東部とメキシコに生息し、普段はニレやオーク、スズカケノキなどの樹木に隠れて暮らしています。

ところがバージニア州では最近、公園や住宅地での目撃情報が相次ぎ、例年では見られない場所での被害が多発しているのです。

特に、同州東部に被害が集中しており、救急搬送された人もいますが、まだ正確な繁殖位置の特定はできていません。

サザン・フランネル・モスの幼虫
サザン・フランネル・モスの幼虫 / Credit: entnemdept

ケムシのサイズは、およそ3〜3.5センチと小さく、体は毛皮のコートに包まれて見えません。金髪のカツラと見間違えてしまうかもしれませんね。

またネコの毛のように、ふさふさした見た目から「プス・キャタピラー(ネコ毛虫)」とも呼ばれています。

成虫の蛾になればもなくなり、まったく無害なのですが、ケムシの時期は最も危険です。それは体の弱いケムシにとっても同じことで、だからこそ全身を猛毒の毛皮で守っています。

サザン・フランネル・モスの成虫
サザン・フランネル・モスの成虫 / Credit: entnemdept

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