タスマニア島にしかいない理由は?
肉食性の有袋類であるタスマニアデビルは、体長50〜60センチ、体重8〜12キロと小柄ですが、かなり気性の荒い動物です。
人や家畜を襲うことはありませんが、他の小動物を狩ったり、大型動物の死肉を食べたりします。
野生のタスマニアデビルはかつて、オーストラリア本土にも生息していましたが、野犬のディンゴとの争いに破れ、約3000年前頃に絶滅しました。
また、人が大型動物を過剰に狩猟したことで、タスマニアデビルの食料がなくなったことも一因と言われています。
一方で、タスマニア島にはディンゴがいなかったため、生き残ることができたと言われています。
ところが、1990年代まで約15万匹いたタスマニア島の個体群も、顔に腫瘍ができる伝染病の流行により、大部分が死滅。結局は、2万5000匹ほどまで激減していました。