近縁のネズミより寿命が10年も長い
研究チームが調べたのは、最古の哺乳類とされる「モルガヌコドン」と「ケネオテリウム」の歯の化石です。
ともに現生のネズミに最も近く、専門家たちは長い間、暖かい血を持つ「恒温動物」だと考えていました。
この小さな哺乳類は、洞窟や岩の穴場に落ちたものが化石化しており、発見された個体数もかなり多いです。
本調査では、約200本の歯をX線分析にかけ、寿命や生態を調べました。


対象となったのは、歯根を歯のソケットに固定する役割を持つ「セメント質」で、生涯を通じて木の年輪のように成長し続けるため、そこから寿命を割り出すことができます。
その結果、モルガヌコドンの平均寿命は14年で、ケネオテリウムは9年と判明しました。
これは現生のネズミの寿命が1〜2年であることを考えると、驚くべき長さです。