オーストラリア近海で海底サークルを発見
オーストラリア近海で海底サークルを発見 / Credit: PAULO OLIVEIRA
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「日本のフグ」がオーストラリアの深海に”ミステリーサークルを彫っている”かもしれない

2021.01.27 Wednesday

2020.10.21 Wednesday

日本近海に生息する「アマミホシゾラフグ」は、海底に太陽のようなサークル模様をつくることで有名です。

今のところ、このサークル現象は日本近海でしか見られていません。

ところが最近、日本から約5500キロ離れたオーストラリア近海でも、同じような海底サークルが見つかり始めているのです。

『Journal of Fish Biology』に掲載された報告では、「サークルがつくられている様子が観察されておらず、アマミホシゾラフグによるものか判断できない」と述べられています。

sciencenews https://www.sciencenews.org/article/pufferfish-mysterious-crop-circles-found-near-australia

サークルはメスの産卵場所としてオスがつくる

西オーストラリア大学の海洋生態学者トッド・ボンド氏は「自動の無人潜水艇で海底探査をしていた際、水深100メートル付近でオーストラリア最初のサークルが見つかりました」と話します。

研究チームは、その後も探査を続け、最終的に20を超える海底サークルが発見されました。

オーストラリアの海底で見つかったサークル
オーストラリアの海底で見つかったサークル / Credit: onlinelibrary

これまで、日本以外でサークルが見つかった例はありません。最初の報告は1990年代に遡り、その正体が解明されるまで約20年費やされています。

日本の研究チームが2011年に、「アマミホシゾラフグ」を新種のフグとして発見し、海底サークルをつくった張本人だということを明らかにしました。

アマミホシゾラフグは、全長約15センチで、水深10〜30メートルの浅瀬に生息します。サークルの直径は2メートルほどで、本種のオスが数日かけてつくり、メスの産卵場所として機能します。

こちらは、オーストラリアで見つかった海底サークルです。

次ページサークルの水深が日本とまったく違う

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