最先端技術を用いた未来の「完璧な農場」
最先端技術を用いた未来の「完璧な農場」 / Credit:TED-Ed
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人類は「完璧な農場」を作ることができるのか? 再び農業革命を起こすために必要なこと (3/3)

2021.01.27 Wednesday

2020.10.19 Monday

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世界各地で行われている低コスト農法

では、大規模農家が科学技術に投資している間、世界各地の小規模農家はどんなことを行なうべきでしょうか?

現在既に行える「低コスト農法」は、未来の農場と同じ目標を達成できるため、彼らはまずこちらにアプローチすべきです。

そして、世界各地では既にこの低コスト農法が実践されています。いくつかの例を取り上げてみましょう。

コスタリカでは、農民が農地と熱帯生息地帯をうまく結びつけています。

コスタリカでは、農地と自然環境が共存している
コスタリカでは、農地と自然環境が共存している / Credit:TED-Ed

これにより、野生生物への食物と生息地の提供、自然な受粉、害虫駆除を可能にしており、地球の環境を回復しながら食物を生産できています。

またバングラデッシュ、カンボジア、ネパールでは、米生産への新しいアプローチが取られています。

米の90%以上は大量の水を使用する水田で作られますが、これにより排出されるメタンは世界の年間メタン排出量の11%にもなります。

米の品種改良が温室効果ガスを減らし、収穫量を増加させている
米の品種改良が温室効果ガスを減らし、収穫量を増加させている / Credit:TED-Ed

しかし現在、これに対処するために新種の稲が作られており、温室効果ガスの排出量を減らしつつも、収穫量を増やすことに成功しています。

さらにインドではインフラが不十分だったために、収穫後の食料の40%が失われてきました。

インドでは太陽電池を利用した冷蔵カプセルが各地で設置されている
インドでは太陽電池を利用した冷蔵カプセルが各地で設置されている / Credit:TED-Ed

これに対処するため何千もの農家は、農作物の保存を可能にする「太陽発電の冷蔵カプセル」を実装し始めました。

作物すべてを有効活用できるようになっているのです。

これまでにない世界規模の協力が必要
これまでにない世界規模の協力が必要 / Credit:TED-Ed

さて、人類が目指すべき2回目の農業革命は「大規模農家の科学技術への投資」と「小規模農家の低コスト農法」の先にあります。

このビジョンに従って食糧生産を最適化していくなら、環境を保護しつつ、増える人類を養うことができるでしょう。

ただし、そのためにはこれまでにないほどの世界的な協力が必要なのです。

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