自己免疫疾患と対策

西欧諸国では、体が誤って自分自身を攻撃する自己免疫疾患の発生率が上昇しており、それらには喘息、湿疹、1型糖尿病、炎症性腸疾患、多発性硬化症などが含まれます。
この原因を説明する仮説の1つに、「衛生仮説」というものがあります。
これは乳幼児期の衛生環境が個体の免疫系の発達に影響を及ぼしているという考えです。
現代の子供たちは以前に比べて少数の微生物にしかさらされないため、免疫システムがうまく発達せず、間違いを犯しやすいというのです。
研究チームは、この仮説にある「微生物の多様性と免疫機能の因果関係」を明らかにするため、フィンランドの都会の子供たちの生活環境を変化させる実験を行ないました。