足跡化石から伺える子供を抱え足早に荒野を進む女性の想像図。
足跡化石から伺える子供を抱え足早に荒野を進む女性の想像図。 / Credit:Bournemouth University
history archeology

1万年以上前の「母と子どもの足跡の化石」から親子がたどった旅路が明らかに (2/4)

2021.01.27 Wednesday

2020.10.21 Wednesday

前ページぬかるんだ泥に残された最長の足跡

<

1

2

3

4

>

子供連れだったが、帰りにはいなくなっていた

足跡の3Dスキャン画像。片側に荷重がかかっていたような独特の湾曲形状と跡の深さが見られる。これは子供を抱えていたためと考えられる。
足跡の3Dスキャン画像。片側に荷重がかかっていたような独特の湾曲形状と跡の深さが見られる。これは子供を抱えていたためと考えられる。 / Credit:Bournemouth University

往路の中には、いくつか小さな子供の足跡が残されていました。研究者はこの痕跡から、スーパーマーケットなどで子供抱える疲れた母親の姿が連想されるといいます。

この人物は2歳未満の子供を抱えていたと思われ、時折降ろして抱き直したり、地面に立たせて小休憩をとっていたようです。

足跡の3Dスキャン画像の分析からも、この事実は伺えます。

足跡は片側に負荷がかかったような独特の湾曲した形状を残しています。これはなにか重いものを抱えて歩いていたために作られた痕跡で、その荷物はおそらく子供だったのでしょう。

しかし、数時間後にこの人物が戻ってきた帰路には、定期的な子供の足跡も、何かを抱えるような痕跡も残っていませんでした。

次ページ危険な動物たちの痕跡

<

1

2

3

4

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

歴史・考古学のニュースhistory archeology news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!