「氷山」がこれからの重要な発掘現場に
鉱脈が発見された場所は、スイス東部に位置する「ブルニファーム氷河」の標高2800メートル付近です。
1990年初頭まで、専門家たちは「先史時代の人類が高山に登ることはなかった」と考えていました。
しかしそれ以降、氷河が溶け出したことで数々の遺物が発見されており、アルプス山脈のような高山が何千年にもわたって人類の活動でにぎわっていたことが示されています。

現在では、当時の狩猟採集民が動物を狩ったり、資源を得るために高山を頻繁に利用したと考えられるようになりました。
考古学者の多くは「気候変動がもたらす被害は嘆かわしい反面、数千年前の高山での活動に対する理解を劇的に広げる機会となる」と話しています。