夢とロマンのために。人類が誕生する前に文明が存在したのかを科学的に調べる方法

history_archeology 2018/04/17

Archaelogical Maya city Tikal in Guatemala - Central place with temples, palaces, stelae and stones to offer sacrifices to the gods.

果たして本当に、我々人類の文明だけが地球上に存在した文明なのでしょうか?

“International Journal of Astrobiology”誌に掲載された論文で、著者たちがこの疑問に答えるための方法を探りました。人類が出現したのは、第四紀の260万年前。地球が誕生したのが45億4千万年前なので、人類が誕生するまで45億3740万年もの時間があったことになります。その間に文明がなかったと果たして言うことができるのでしょうか。

彼らが考えたのは、この問題に真面目にとりくむにあたって、どうやったら地質学的な過去から、前産業文明を見つけ出すのかという問題です。矛盾して聞こえるかもしれませんが、長く続く文明は、短期で絶滅した文明よりも発見されにくいかもしれません。というのもそういった文明は、持続可能な段階にまで発展しているので、痕跡が残りにくいと考えられるからです。

Credit: Wikipedia / アンティラキラの機械

文明の化石でも見つかれば、発見は簡単でしょう。しかし、何百万年も経った遺物がそのままの形で残る可能性というのはとても低いのです。それは、紀元前の精巧な時計装置「アンティキラ島の機械」に関する論文で指摘されています。また、生物の化石として見つかる物も全生物の数から考えると信じられないほど少ないので、もし文明がすぐに滅んでしまったとするとその発見は困難でしょう。

そこで研究者たちは、現文明が何百万年も後まで残すであろう痕跡の目録を作ることが、一番良い方法ではないかと考えました。それは以下のとおりです。

 

同位体の痕跡

私たちの文明では、化石燃料の使用によって大気中にCO2の炭素14同位体が放出されています。これは「スース効果」と呼ばれます。温暖化も同位体の証拠を残します。これらは将来の地質学者が、現在表面にある岩石を掘り上げることで検出可能です。

 

肥料効果

窒素肥料は食べ物を育てるのに使われますが、川に流れ込んで海岸領域での微生物の濃度を増加させます。その結果、増えすぎた藻類の腐敗を招き、水中の酸素濃度が低くなり、死の海となる領域が増加します。その様子は堆積層で検出できるでしょう。

 

レアアース資源

私たちはレアアース資源を採掘して、電子機器に使っています。これは私たちの時代の地層表面に濃縮した痕跡を残すでしょう。

 

ステロイドやそれに準ずるもの

ステロイドのような、私たちの生産する合成化学物質も地学的な記録として残る可能性があります。

 

絶滅

すでに滅んだ種や滅びそうな種は、化石の記録から消え去ることで検出できるでしょう。

 

プラスチック

私たちが生み出して捨てられたすべてのプラスチックは、粒子まで分解されますが、最終的には海底に堆積し長い間、堆積層に残るでしょう。

 

放射能の熱

核爆発や核廃棄物からのプルトニウム244とキュリウム247は、現在まで残っているかもしれません。プルトニウムは8千80万年、キュリウムは1500万年残存します。

 

今回の論文の著者らは、実際には地球上にヒト以前の文明があったなどとは考えていません。しかし彼らが指摘するのは、もしそうだったとしても、それを知るすべが正直なところ無いということです。その理由の一部は、もし私たちがその痕跡に当たったとしても、それが文明の存在を表しているかがわからないことです。これは、地球外知的生命体の探索でも言えることで、私たちが何を探していいのかわからないことが、その発見を妨げているのかもしれないのです。

 

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via: big think/ translated & text by SENPAI

 

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