古代マヤ文明は現代でも通用する「世界最古の浄水システム」を持っていた

reference: University of Cincinnati
古代マヤ文明の誇った大都市ティカルでは、天然の鉱物を使った浄水設備が存在していた可能性があります。
シンシナティ大学の研究チームがNatureから刊行されるオープンアクセス学術雑誌『Scientific Reports』に10月22日付けで発表した研究によると、ティカルの都の一部の貯水池から、ゼオライトや石英による水の濾過を行っていた証拠を発見したと報告しています。
これは現代でも利用されている水の濾過方法であり、マヤ文明は2000年近く前からその方法を知っており、世界最古の水処理システムを構築していた可能性があるのです。
目次
現代にも通用する世界最古の浄水設備

現在のグアテマラ北部にある古代マヤ文明の都ティカルは、700年以上続いた大都市でした。
この都市にあるコリアンタール貯水池で、シンシナティ大学の研究チームは水フィルターシステムの痕跡を発見したのだと言います。
それはゼオライト(ケイ素とアルミニウムの結晶性化合物)と石英による粗い砂で、天然の分子ふるいとして機能するものです。

興味深いのはこの2つの鉱物を使った水の濾過は、現代の浄水器でも使用されているものであり、それを2000年近く前のマヤ文明が発見していたということです。
同様のシステムをヨーロッパが使用するようになるのは、近代になってからなので、これは世界最古の水処理設備の発見と言えます。
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