絵画を支配する隠れたパターンが数学により明らかになった
絵画を支配する隠れたパターンが数学により明らかになった / Credit:PNAS
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“名画には時代によって隠されたパターンがある”と判明! 1万5000点の絵画を「情報分析」した結果 (2/4)

2021.01.27 Wednesday

2020.11.08 Sunday

前ページ絵画を情報分析が解剖する

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分割線は時代を写す

かつて「横ー縦」型は支配的なパターンだった
かつて「横ー縦」型は支配的なパターンだった / Credit:PNAS

まず明らかになったのは、ラインのパターンでした。

分割パターンの1番目と2番目のみに注目した結果、1600年代から1700年代にかけては、1番目が横で2番目は縦という「横-縦」のパターンが主流であることがわかりました

何かが画家たちの精神を変えて「横ー横」型が隆盛した
何かが画家たちの精神を変えて「横ー横」型が隆盛した / Credit:PNAS

しかし世界が産業化する1800年代に入ると、1番目も2番目も横である「横-横」が優勢となり、現代においてもその傾向は続いていたのです

「縦ー横」型と「縦ー縦」型はどの時代でも一定数存在している
「縦ー横」型と「縦ー縦」型はどの時代でも一定数存在している / Credit:PNAS

一方で「縦-横」と「縦-縦」の分割パターンは全体に対して、常に一定の割合で存在していることがわかりました。

画像
Credit:PNAS

上のグラフでは、分割線パターンの歴史的な推移をまとめたものになります。

この事実は、絵画の基本的な構成に、芸術家個人の独創性以外の何かが働いていることを意味します。

また研究者たちは、この分割パターンが国籍とは無関係であることも示しました。

次ページ地平線の位置の歴史的変遷

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