あちこちから見つかる重力による時空の歪み
研究チームが今回の重力赤方偏移の影響と、予想される中性子星の質量を元に計算したところ、このX線が通ったガスは中性子星から約2400キロメートルの距離にあるとわかりました。
これは北海道から沖縄くらいの距離です。
こうした中性子星の近くでは、はっきりと一般相対性理論が唱える重力赤方偏移が観測で確認できたのです。
機器性能の向上で、机上の中だけにあった一般相対性理論の効果は、現在私たちの日常必需品の中から、遠い宇宙のX線の中までさまざまなところで現実に確認できるようになりました。
重力のせいで、宇宙のあちこちで時間の流れが遅れているというのは、なんだかすごい話ですね。