タカの飛び方にヒントを得た「新型ドローン」が登場、”翼と尾”を持つメリットとは?

猛禽類にヒントを得たドローン
猛禽類にヒントを得たドローン / Credit:EPFL
reference: techxplore

近年、様々なタイプの無人航空機(通称: ドローン)が研究されており、最近新たに「猛禽類(もうきんるい)の飛び方を参考にしたドローン」が開発されました。

スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)のロボット工学者ダリオ・フロレアーノ氏ら研究チームが、10月28日付けの科学誌『Science Robotics』にオオタカのように翼を変形させて飛ぶドローンを発表したのです。

この新しい構造を採用することにより、ドローンでも俊敏かつ長時間の飛行が可能になります。

>参照元はこちら(英文)

オオタカからヒントを得た「モーフィング翼」

新ドローンはオオタカのように翼と尾を変形させて飛ぶ
新ドローンはオオタカのように翼と尾を変形させて飛ぶ / Credit:EPFL

オオタカは、障害物の多い森の中でも自由に高速飛行できる猛禽類です。

そして同研究チームのエンリコ・アジャニック氏はオオタカについて次のように述べています。

「オオタカは、森で狩りをするときの急速な方向転換、開けた地形で獲物を追うときの高速飛行、エネルギーを節約するための高効率な滑空など、目的に合わせて翼と尾翼を変形させます」

滑らかに変形するモーフィング翼
滑らかに変形するモーフィング翼 / Credit:EPFL

このオオタカの飛行方法に着目した研究チームは、オオタカの翼と尾の構造を模した「モーフィング翼」を設計することにしました。

モーフィング翼とは「滑らかに形状を変形させる翼」のことであり、状況に応じて翼の向きや形、幅、面積を微調整します。

猛禽類のような俊敏なドローン飛行が可能に!

研究チームは、2016年にモーフィング翼を備えた最初のドローンを設計しており、今回はより改良が加えられた新バージョンです。

新モデルドローンには人工の羽毛が採用されているだけでなく、翼との相乗効果で変形する尾翼も搭載されました。

研究チームによると、この仕組みにより比類のない俊敏性を実現したとのこと。

状況に合わせて、翼と尾を調整して飛行する
状況に合わせて、翼と尾を調整して飛行する / Credit:EPFL

実際、新ドローンは、翼と尾翼の形状を変化させることで素早い方向転換が可能になっています。また高速飛行する時には空気抵抗を減らせるので、エネルギー効率もアップしているでしょう。

ちなみに他のドローンや飛行機に適用させるため、推力には羽ばたきではなくプロペラを採用しています。

プロペラによって推力を得る
プロペラによって推力を得る / Credit:EPFL

さてドローンといえば、4つのプロペラで垂直に離着陸できるクワッドローターが一般的であり、細かく俊敏な操作が可能でしょう。

対して、飛行機のような翼付きドローンは細かい操作が難しいものの、長時間の飛行が可能です。

そしてフロレアーノ氏によると、この新しい猛禽類ドローンは、2つのタイプの中間に位置しており、「長時間飛行でき、クワッドローターとほぼ同じくらいの俊敏性がある」とのこと

オオタカのように俊敏な飛行が可能
オオタカのように俊敏な飛行が可能 / Credit:EPFL

特に、森や建物の多い都市部を飛行する場合には便利でしょう。

今後研究チームはドローンの飛行性能を最大限に生かすために、人工知能をドローンに組み込み、半自動飛行できるよう計画しています。

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