マダニが媒介する病気、発見が遅れると「致死率20%」に
RMSFを媒介するのは「Brown dog tick」という主に犬に寄生するマダニの一種で、世界中の温帯地域に分布します(日本にも生息)。
最も被害の多いアメリカでは、過去20年でRMSFの患者が劇的に増え続けており、特に、平均気温の高い南部州で集団発生が多発している状況です。

RMSFは、感染初期に発見されれば抗生物質で簡単に治療できますが、発見が遅れると患者の致死率は20%を超えます。
潜伏期間は3〜12日で、初期症状は頭痛、筋肉痛、軽い発熱など、一般的な病気と誤認されやすいです。
そのため、病気を放置するケースも多く、悪化すれば血管の損傷、心臓、肺、脳の炎症、腎不全を引き起こします。
研究チームは、このマダニが気温の上昇にともない、寄生対象を犬から人に変える傾向があることを知り、調査を行いました。