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平均値にだまされてる?「平均点が70点だから、そのくらいの点数が多いんだな」と思った人は要注意

2021.02.09 Tuesday

2020.11.28 Saturday

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平均点、平均年収、平均身長…色々な場面で使われている「平均値」。あなたは、どんなイメージを持っていますか?

あるクラスで、数学のテストの平均点が70点だったときに

「じゃあ、70点くらいの人が一番多いんだ」

「クラスの真ん中の順位の人の点数が70点くらいってことか」

と感じてしまう人、要注意かもしれません!

実は、平均値を考えるときに、気を付けなければならない場合があるのです。今回は、その例を2つ紹介します。

また、最後には、平成29年に厚生労働省が調査した「所得分布」を実例として見ていきます。

平均所得金額は560万2000円とのことですが、果たしてどう読み解けば良いのでしょうか?

平均値に要注意!お金持ちなのは一人だけ「極端な値がある場合」

お金の格差
お金の格差 / credit:pixabay

例えば、4人の年収がそれぞれ

Aさん:320万円
Bさん:400万円
Cさん:460万円
Dさん:520万円

であったとしましょう。このときの4人の平均年収は

(3200000+4000000+4600000+5200000 ) ÷ 4 = 4250000

なので、425万円となります。なんとなくイメージに合っていますよね。

ここに、お金持ちのEさんを加えてみましょう。Eさんの年収は2億円だとします。

Aさん:320万円
Bさん:400万円
Cさん:460万円
Dさん:520万円
Eさん:2億円

ここで、この5人の平均年収を計算すると・・・

(3200000+4000000+4600000+5200000+200000000) ÷ 5 = 43400000

なので、4340万円となるのです。

つまり「この5人グループの平均年収は4340万円」と言えてしまうことになります。

こう書くと「この5人グループ、お金持ちだ!」と思ってしまう人もいるかもしれません。

しかし、実際にお金持ちなのはEさんだけです。

また、平均値(4340万円)くらいの年収の人」は、この5人グループの中には存在しません

さらに、5人の中で年収の順位が真ん中であるCさんの年収は460万円ですが、平均年収からはかけ離れています。

このように、極端な値があると、平均値はそれに引っ張られて、大きくなりすぎたり小さくなりすぎたりしてしまうのです

今回のケースでは平均値を「このグループを表す値」と考えることは、適切とは言えないでしょう。

次ページ高・低、真っ二つ!「格差がある場合」

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