柔軟かつ透明で、曇りでもエネルギーを生む
太陽光は、紫外線、可視光、赤外線などの様々な波長の光によって構成されています。そして一般的なソーラーパネルは主に可視光によって発電します。そのため、曇りでは極端にエネルギー生産率が落ちるのです。
しかし、新しいソーラーパネルは曇りでも太陽から注がれている紫外線で発電できます。
しかもこのソーラーパネルは防弾ガラスに使用されるのと同様の樹脂で製造されており、頑丈で柔軟かつ半透明です。そのため、窓や建物の外壁にも利用可能とのこと。
そして実際にEhrenMaigue氏が行ったテストでは、窓に設置した90cm×60cmから1日当たり携帯電話2台を充電するのに十分な電力が得られました。
EhrenMaigue氏によると、これをスケールアップさせるなら「建物全体の電力を生成できるようになるかもしれない」とのこと。
また素材の高い柔軟性により様々な形に対応させることができます。効率を低下させることなく、湾曲した部位や複雑な形状の場所に設置できるのです。
この利点はクリーンエネルギー生産と建築の芸術性を両立させるものとなるでしょう。
今後、彼は新しいソーラーパネルを大規模に使用したテストを行う予定です。
最初のテストは、フィリピン本土からボートで4時間離れた離島の診療所で行われます。嵐により電力供給が途絶えた場合でも、診療所としての機能を保たせることを目標としているようです。