ネアンデルタール人は「つまむ」ことができなかった?
ネアンデルタール人は「つまむ」ことができなかった? / Credit: C0 Public Domain
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ネアンデルタール人は「握る」が強くても、「つまむ」ができなかった

reference: phys, inverse, sci-news
2020.11.28 Saturday

ネアンデルタール人の手は、手斧や槍のような道具を強く「握る」のに適していたことが判明しました。

その一方で、親指と他の指先の腹で物を「つまむ」動作はできないか、困難だったと見られます

ネアンデルタール人は、臭い匂いがしても鼻をつまめなかったのかもしれません。

研究は、イギリス・ケント大学により、11月26日付けで『Scientific Reports』に掲載されました。

>参照元はこちら(英文)

ネアンデルタール人は「つまむ」のが苦手だった?

研究チームは3D分析技術を使って、5人のネアンデルタール人の遺骨から、親指の動きにかかわる骨同士の関節をマッピングし、それを5人の初期人類、および50人の現代人と比較しました。

特に、「大菱形骨(だいりょうけいこつ、親指の付け根にある手首の骨)」「第一中手骨(手首につながる親指の最初の骨)」の形状・可動域などを調べています。

ヒトの第一中手骨(右端)
ヒトの第一中手骨(右端) / Credit: ja.wikipedia

その結果、ネアンデルタール人の親指の付け根の関節は、平坦で接触面が小さく、手の側面に沿ってまっすぐ配置されていました。

これは、棒状の道具をグッドサインのような形で握る「パワーグリップ」に非常に長けていたことを示します。

しかし、親指が手のひらの内側に向かって曲がりにくいので、小さなものをつまむことは難しかったようです。

親指を立てた状態のグリップには長けていた
親指を立てた状態のグリップには長けていた / Credit: Ameline Bardo

一方の初期人類および現代人は、親指の付け根の関節が大きくカーブしていたため、指の腹同士を合わせて物をつまむことができます。

グリップ自体の握力はネアンデルタール人の方が強かったかもしれませんが、手先の器用さでは現代人が優っていたでしょう。

お箸や鉛筆を握った入り、コインをつまんだりできるのはこの親指のおかげです。

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