IKEAの椅子を8分55秒で組み立てるロボットが開発される

technology 2018/04/29

Point
・人の手で10分から15分かかる椅子を、9分以内で組み立てるロボットを開発
・ロボットアームは3Dカメラやモーションセンサー、グリッパーを装備
・自律的に計画して組み立て可能

 

お手頃価格で便利なIKEAですが、一つ難点があります。そう、あの組み立てるときの煩わしさです。

それを解決するかもしれないのが、こちらのIKEA「椅子」組み立てロボット。今のところ椅子だけですが、その応用性は高そうですよ。


開発したのは、シンガポール南洋理工大学(NTU)の科学者チーム。このロボットは、IKEAの椅子“Stefan”を、8分55分で組み立てることができます。IKEAによると、この同じ家具を組み立てるのに、人の手だと10分から15分かかるそうです。慣れてない人や、説明書を見る時間を含めればもっとかかるでしょう。

”STEFAN“には12ページもの組み立て説明書がついています。研究者たちは、最終的にロボットが「説明書を読む」か、「写真をただ見る」だけで、家具を組み立てられるようにすることを目標にしています。

Credit: NTU

科学者たちは、ロボットに「目」となる3Dカメラと、「肩」、「肘」、「腰」を作成。部品が箱から無造作に取り出された時に、カメラによって椅子の背もたれや足、シートを配置出来ます。また6つの異なる方向へ曲げることができるロボットアームと、モーションセンサー、グリッパーがあり、これらを連携させ、組み立てを行うのです。

しかし、それほど完璧にできるわけでもありません。なので、互いをつなぐ14本のダボをつかんだロボットアームは、感圧センサーを使って、はめ込む穴を探し、適切な力をかけてはめ込んでいます。もう一方のアームは部品を適切な場所に保持。この2つによって、平均8分55秒で作業を完成させます。

残念なのは、ロボットはまだ、椅子を完成させるための10本のネジの締め方がわからないことです。また、動く過程を独立して計画するのに11分21秒かかってしまいます。プランニングの時間まで含めれば、20分程度かかる計算です。ただ組み立て中、人間の手は自由になるわけで、不器用な人が悪戦苦闘するよりは良いかもしれません。

Credit: NTU

科学者たちは、このプロジェクトを完遂するまでに、断続的ではありますが3年間かかったとのこと。ファム博士は、「私たちはロボットをもっと自律的にするために、さらにAIを過程に組み込むことを考えています。そうすることで、椅子を組み上げるための異なる段階を、人による実演や、説明書を読むこと、または、組み上がった製品の写真から学ぶことを可能にします」と述べています。

今回の組み立てロボットは、これまで工場ラインで車を組み立ててきたのとは訳が違います。部品を選んで、正しい動きを判断する必要があるわけで、生産ラインで何千回も同じ動きを繰り返すのとは雲泥の差があります。この開発は、ロボット産業において次なる一歩となるでしょう。

 

今のところまだ個人が買って使用する段階ではなさそうですが、1店舗に1つ置いてあったら便利かも? 全ての不器用なIKEAユーザーのために、実用化が待たれます。

 

本物っぽいMITの魚ロボットが、こっそり本物のあとをつけて調査するプロジェクト

 

via: MTU, Mail Online / translated & text by SENPAI

 

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