有毒な木をかじって毒性を得るネズミ
「アフリカのネズミが有毒な木から毒性を得ている」という情報は、地元の人々には以前から知られていたものでした。
研究チームはこの情報の真偽を確かめて正確に記録するために、25匹のクレステッドラットを捕獲。
そしてモーションカメラを使用して1000時間近く、ネズミの行動を記録することにしました。
その結果、そのうちの10匹がアフリカにある有毒の木「Acokanthera schimperi(キョウチクトウ科の一種)」の樹皮を噛み砕いて、被毛に塗り付けていたと判明。
このAcokanthera schimperiには強い毒性が含まれており、毒矢などにも使用されます。
これと同様の化学成分はオオヒキガエルにもみられるとのこと。
しかも、たった数ミリグラムで人間を殺したり、ゾウを失神させたりできるほど強力なのです。
さらに研究チームによると、「ネズミたちのこの行動は意図的なものであり、毒性が自分たちを保護していると認識できているようだ」とのこと。
またクレステッドラットたちは有毒の木を噛みますが、自分たちは影響を受けないことも判明しました。