毒を身にまとうネズミの意外な一面
クレステッドラットは個体数の少ない希少動物というわけではありません。
しかし、人前に姿を見せることは少なく、捕獲するのも困難。そのため彼らに関する研究データは非常に少ないのです。
研究チームも当初30を超える罠を仕掛けましたが、捕獲に成功したのはそのうちの2つだけでした。
そして実際、研究に必要な数を捕獲するために数か月も費やしたとのこと。
しかしチームの苦労は報われました。毒性を獲得する方法を正確に記録することができ、これまでに知られていなかった他の情報も得られたのです。
例えば、クレステッドラットたちはこれまで単独で行動する動物だと考えられていましたが、実は一夫一婦制でありパートナーとペアで行動するという特徴が明らかになりました。
実際に2匹を囲いの中に入れると、お互いに喉を鳴らし毛繕いし合う様子も観察されたのです。
今後研究チームは、クレステッドラットの行動をより理解するためにケニアでのフィールドワークを継続する予定です。
彼らはまた「クレステッドラットが毒素に耐えることのできる理由を探っていきたい」とも述べています。