「6PPD-キノン」はサケ以外にも有害?
チームがシアトル、サンフランシスコ、ロサンゼルス周辺で道路の流出水を採取したところ、そのすべてに高濃度の「6PPD-キノン」が検出されました。
研究主任のエドワード・コロジェイ氏は「6PPD-キノンはサケにとって非常に有毒であり、他の水生動物にも同じように有害である可能性が高い」と述べています。
その一方で、6PPD-キノンが都市水路にどれだけ偏在しているか、なぜそれほどサケへの毒性が強いのかはわかっていません。
しかし、原因物質を特定できたことは、減少の一途をたどるギンザケを保護するための第一歩となるでしょう。
チームは次なるステップとして、「6PPDに代わる環境にやさしい防腐剤を見つけること」や「雨水の流出を効率的かつ安価に処理する方法を見つけること」を掲げています。
都市部の流出水にどれだけの有害物質が含まれているかは不明ですが、この状況は日本でも同様に起きていると思われます。