2020年、最もおもしろかった歴史ニュースは?
2020年、最もおもしろかった歴史ニュースは? / Credit: jp.depositphotos
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2020年の「最も興味深かった歴史ニュース」ベスト5!

参考文献: ナゾロジー
2021.01.02 Saturday

こんにちは、ナゾロジーライターの「くらのすけ」です。

去年は新型コロナ感染拡大のため、現地におもむいての調査が難しく、研究者たちにとっては苦難の年でした。

それでも研究者の頑張りで、歴史的な新事実がいくつも明らかにされています。

今回は、その中で「最もおもしろかった歴史ニュース」ベスト5を発表していきます。

2020年の「最もおもしろかった歴史ニュース」BEST5!

第5位.3000年前の「叫ぶ女のミイラ」、死の直前の様子が明らかに

叫ぶ女のミイラ
叫ぶ女のミイラ / Credit: nazology

1881年、エジプトの都市ルクソールで、一風変わった女性のミイラが発見されました。

古代エジプトのミイラは普通、来世での復活のため丁寧に処理されますが、この女性は断末魔の叫びを留めた表情固くねじれた姿勢のままミイラ化されていたのです。

そのことから「叫ぶ女のミイラ」と呼ばれています。

最新調査の結果、女性は60代で、生前に「アテローム性動脈硬化症」を患っていたことが判明しました。

これは太い動脈にドロドロした脂質(アテローム)がたまることで起きる病気で、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞を引き起こします。

女性は死の直前に、心筋梗塞による激しい痙攣を起こし、死後何時間も発見されずに体が固まってしまったとのことです。

3000年前の「叫ぶ女のミイラ」の死因が判明! CTスキャンにより死の直前の様子が明らかに

第4位.触れた物を黄金に変える「ミダス王」、死の真相を記した石碑を発見!

BC8世紀頃のものと思われる石碑
BC8世紀頃のものと思われる石碑 / Credit: James Osborne

古代アナトリア(現トルコ)の王国・プリュギアを治めた「ミダス王」は、触れた物をすべて黄金に変える「ミダス・タッチ」の逸話で有名です。

そのミダス王の死の真相が記された石碑が今年、コンヤ平原(トルコ中央)にある古墳で発見されました。

石碑に刻まれた文字は、古代アナトリアで使われた「ルウィ語」と特定されています。

解読の結果、碑文は「戦争の勝利を讃える功績」を示しており、しかも、ミダス王率いるプリュギア王国を倒した旨が書かれていたのです。

「嵐の神々が、かの王(ミダスを指す)を偉大なハルタプに引き渡した」とあり、後期ヒッタイト王国を治めた「ハルタプ王」による勝利のメッセージと見られます。

触れた物を黄金に変える「ミダス王」の死の真相を記した石碑が発見される

第3位.ブドウ畑の下から「古代ローマ遺跡」あらわる!

見つかった遺跡
見つかった遺跡 / Credit: ネグラール・ディ・ヴァルポリチェッラ

今年5月、北イタリア・ヴェネト州ヴェローナ県で、紀元1世紀頃の古代ローマ遺跡が発見されました。

この地方は赤ワインの名産地として有名で、今回の遺跡はブドウ畑の数メートル下から出土しています。

実は1922年に、同じ町の丘陵地で古代ローマ時代の住居跡が発見されたのですが、それ以来、100年近くも調査がされませんでした。

今回見つかったのは、何らかの建築物の「床板」で、小さなタイルを敷き詰めて図像を形づくるモザイクという手法が使われていました。

まだ近くにお宝が眠っている可能性も高く、現在も調査が続いています。

ブドウ畑の下から紀元1世紀の古代ローマ遺跡が発見される(イタリア)

第2位.ヴェスヴィオ火山の犠牲者から「ガラス化した脳」が見つかる

ガラス化した脳組織
ガラス化した脳組織 / Credit: The New England Journal of Medicine

西暦79年、ヴェスヴィオ火山の大噴火により、ポンペイを含む古代ローマの諸都市が一瞬にして壊滅しました。

3000人以上が犠牲になり、発掘作業は今も続いています。

そして今年、犠牲者の遺体から「ガラス化した脳組織」が新たに発見されました。

考古学調査で、脳が見つかることは滅多にありません。脂肪分が時間とともに溶けてしまうからです。

しかも、ガラス化した脳の発見は今回が初めてといいます。

遺体は25歳の男性のもので、発見時は木製のベッドにうつ伏せで横たわっていました。

調査の結果、摂氏520度を越える火山熱にさらされたことで、血液や脳の髄液、軟組織が爆発的に蒸発。

その後、急速に冷えたことでガラス化したことがわかっています。

自然の恐ろしさを痛感するニュースです。

ヴェスヴィオ火山の犠牲者から脳が「ガラス化」した遺体が発見される

第1位.2600年前の”戦士の正体”は「13歳の少女」だった!

イメージ写真
イメージ写真 / Credit: jp.depositphotos

今から30年ほど前、シベリア南部の地で、武具とともに埋葬された約2600年前の戦士の遺体が発見されました。

遺体は若い男性のものとして片付けられ、以来、くわしい調査はされていません。

ところが、今年になって行われた遺伝子解析で、戦士の正体は13歳の少女のものだったと判明したのです。

少女は「スキタイ文明に存在した女戦士である可能性が高い」とされます。

スキタイは、BC9〜BC2世紀頃まで栄えたイラン系遊牧民で、女性の地位が高い民族でした。

男装した女戦士が多く、幼い時から戦闘訓練を受けて育ったという記録が残されています。

古代ギリシャの著名な医師ヒポクラテス(BC460〜370)は「スキタイの女性は処女である限り、馬に乗り、矢を放ち、槍を投げ、敵と戦う。

彼女らは敵を3人殺すまで処女を貫き、結婚もしない」と書き残しています。

この少女も勇敢に戦って命を落とした戦士なのかもしれません。

2600年前の”戦士の遺体”が、実は「13歳の少女」だったと判明(シベリア)

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