重力はどうやって伝わっているの?
重力は触ってもいないのに伝わってきます。
これはいかなる理由なのでしょうか?
しかし、それを言ったら磁石だって触ってないのに引き合っています。
実は、さきほども少し登場しましたが、物理学には4つの力というものが定義されています。
そして、この力は見えませんがすべて特定の素粒子によって伝えられているのです。
素粒子って物質を作る最小単位なんじゃないの? と思う人もいるかもしれませんが、実は素粒子には物質を構成するものと、力を伝えるものの2種類に分かれています。
物質を構成する素粒子をフェルミオン(フェルミ粒子)、力を伝える素粒子をボソン(ボーズ粒子)といいます。
そして4つの力のうち、弱い核力、強い核力、電磁力についてはそれぞれのボソンが見つかっているのですが、重力についてはまだ見つかっていないのです。

もちろん、見つからないだけであるに違いないと考えられており、それは重力子(グラビトン)と呼ばれていますが、重力には力を伝える素粒子がまだ見つかっていないという謎も残っているのです。
身近に感じているのに、実は謎だらけの重力。
この他にも、重力にはいろいろ不思議な性質が存在しています。
たとえば、重力は必ずしも重たい物体を伴って発生しているわけではありません。
車を発進させるとき、ぐっと身体がシートに沈み込むのを感じると思います。
戦闘機など高速で移動する乗り物では、これが大きな問題になることもあり、これを「G」と呼び重力として扱っています。
こうした動く物体とともに発生する重力の理由はなんなのでしょう?

これについては、アインシュタインの理論を理解しなければなりません。
動きづらさと重力が釣り合う理由、慣性や遠心力といった物体が動いたときに発生する重力の謎。
それはまた別の機会に特殊・一般相対性理論とともに解説していきます。
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