ひび割れを自己修復する素材を開発
ひび割れを自己修復する素材を開発 / Credit:Depositphotos
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ひび割れを「自己修復」するスマホ画面を開発中!食用の油が研究の鍵 (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2020.12.24 Thursday

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亀裂が入っても自然に修復する「自己修復素材」

最初に、自己修復を助ける亜麻仁油がマイクロカプセルに注入されます。

そしてマイクロカプセルとシリコン材を混合。その後、混合材料はCPI上にコーティングされます。

柔軟な自己修復層がCPIをコーティングする
柔軟な自己修復層がCPIをコーティングする / Credit:KIST

この仕組みにより、CPIが損傷すると中のマイクロカプセルも損傷します

結果的にマイクロカプセルからはオイルが放出され硬化。新品同様の素材に替わるというわけです。

亜麻仁油の液体特性が、ひび割れ領域に自然に到達し局所的に修復するという「自動修復プロセス」を生み出しているのですね。

さらに研究報告によると、UV放射による理想的な条件下では、材料は柔軟性を維持しながら、僅か20分で亀裂の91%を修復することが可能とのこと。

適切な条件下では20分でひび割れを修復
適切な条件下では20分でひび割れを修復 / Credit:KIST

この技術の強みは、スマホ画面などの硬い素材にも適用できるという点です。

現在流通している自己修復素材はすべて柔らかい素材です。これは柔らかい素材自体が溶けて損傷を埋めるという仕組みだからです。

そのため、今回の新しい技術はスマホ画面だけでなく、様々な場面での適用が期待されています。

ちなみにチームは早速、自己修復素材を用いたスマホ画面の開発に取り掛かっているとのこと。続く報告に大きく期待できるでしょう。

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