2000年前の「ファストフード店」
2000年前の「ファストフード店」 / Credit: Parco Archeologico di Pompei
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約2000年前の「ファストフード店」をポンペイ遺跡で発見!食材が描かれた絵も発掘(イタリア)

2021.01.27 Wednesday

2020.12.28 Monday

sci-news http://www.sci-news.com/archaeology/pompeii-thermopolium-09193.html, bbc https://www.bbc.com/news/world-europe-55454717, abc https://www.abc.net.au/news/2020-12-27/pompei-fast-food-tastes-revealed-after-rome-excavation/13016156

古代ローマの都市・ポンペイは、西暦79年に起きたヴェスヴィオ火山の大噴火で滅びたことで有名です。

火山灰に埋もれた遺跡の発掘は現在も続いていますが、今回、ポンペイ考古学研究所により新たに、2000年近く前の「ファストフード店」が発見されました。

マッシモ・オッサーナ所長は「同じ建物はこれまでに80ほど見つかっていますが、全体が発掘できたのはこれが初めて」と話します。

一体、どんなお店だったのでしょうか。

庶民に愛された味、かなりの人気店だった可能性も⁈

この建物は、古代ギリシャ・ローマ時代にテルモポリウム(thermopolium)」として知られ、「温かい食べ物を提供する飲食店」という意味があります。

今でいうレストランですね。

しかし、テルモポリウムは貧しい人や家に台所がない庶民が訪れる場所で、富裕層や上流階級には蔑視の対象として見られました。

そういったことから、テルモポリウムは「早い・安い・うまい」が売りのファストフードや屋台に近いイメージです。

カウンターに見られる土鍋の穴
カウンターに見られる土鍋の穴 / Credit: Parco Archeologico di Pompei

今回見つかったテルモポリウムは、石造りのカウンターに「ドーリア(土瓶)」という大鍋がいくつも埋め込まれていました。

中からは、マガモやヤギ、ブタ、魚、陸生巻きが見つかっており、食材の保存用に使われていたのでしょう。

また、これまでの研究で、ドーリアはナッツや豆などの乾物、温かいスープやシチューの保温鍋としても利用されたことがわかっています。

実際、ドーリアの一つからはソラマメをすり潰したものが見つかりました。

これは当時、ワインの風味や色合いを変えるために使われた材料でした。

マガモとニワトリ
マガモとニワトリ / Credit: Parco Archeologico di Pompei
女神を描いたフレスコ画
女神を描いたフレスコ画 / Credit: Parco Archeologico di Pompei
リードに繋がれた犬
リードに繋がれた犬 / Credit: Parco Archeologico di Pompei

カウンターの前壁には様々なフレスコ画の装飾が施されていました。

例えば、2羽のマガモやニワトリが描かれており、お店で取り扱っている食材を示しています。

他には、馬にまたがったニンフ(ギリシア神話の精霊)タツノオトシゴに乗った女神ネーレーイスリードに繋がれた黒いなどがありました。

また、お店の様子を描いた絵も見つかっており、店舗の商標や宣伝として使われたと思われます。

マクドナルドでいう「M」マークのようなものでしょうか。

お店の中の様子を描いたもの
お店の中の様子を描いたもの / Credit: Parco Archeologico di Pompei

オッサーナ所長は「フレスコ画は、すべてのテルモポリウムに見られる訳ではなく、一部のオシャレな店舗だけ」と話しています。

今回見つかった店舗は、数あるテルモポリウムの中でも、かなりの人気店だったのかもしれません。

発掘作業は現在も続いていますが、オッサーナ所長によれば「来年にも一般公開を予定している」とのことです。

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