頭痛薬の主成分に「ネガティブな感情をマヒさせる副作用」があると判明! 新型コロナへの影響も懸念

参考文献: sciencealert
軽い頭痛や、熱っぽい症状のとき、薬局で市販されている鎮痛剤に頼ることは多いでしょう。
しかし市販薬であっても、そこにはさまざまな副作用が確認されています。
7月30日に科学雑誌『Social Cognitive and Affective Neuroscience』で発表された新しい研究では、一般に広く普及しているアセトアミノフェンに、不安を軽減させる作用があると報告しています。
良いことのように聞こえますが、不安を軽減するというのは、つまりリスクが正しく判断できなくなることを意味しています。
目次
リスク判断を鈍らせる副作用

アセトアミノフェンは、アメリカでは600以上の医薬品に使用されている、解熱・鎮痛作用のある薬剤です。
日本でも広く普及しているので、家の薬箱に入っている頭痛薬などの成分表を見れば名前が記載されているかもしれません。
そのため、とても便利で有用な薬剤なのですが、最近このアセトアミノフェンについては、人の心理プロセスに影響するさまざな副作用があると、研究により示されています。
今回の研究は、アセトアミノフェンのそうした心理的副作用の新しい側面を発見しました。
それが人のリスク判断能力の低下という影響です。
「アセトアミノフェンには、人々がリスクのある行動を考えたときに、ネガティブな感情を軽減させるようだ」、オハイオ州立大学の神経科学者ボールドウィン・ウェイ氏は研究結果をそのように説明しています。
研究では、この事実を非常にユニークな実験で示して見せました。
それはバラエティ番組などで見かける、バルーンを使ったゲームです。
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