贈り物をした時の喜びは貰う時よりも継続する
贈り物をした時の喜びは貰う時よりも継続する / Credit:Depositphotos
psychology

プレゼントをする喜びは、貰う喜びより長持ちすることが判明! (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2020.12.29 Tuesday

前ページ贈り物をした時の喜びには持続性がある

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同じ行動を続けても、他人のためなら幸福感は薄れにくい

2つ目の実験ではオンライン上の502人の参加者を対象としました。

彼らは10ラウンドのワードパズルゲームをプレイし、各ラウンドをクリアするごとに5セント獲得できます。

そしてその5セントは自分で保持するか、または慈善団体に寄付するようになっていました。

さらに参加者は各ラウンドの後に、ゲームクリアがどれほど彼らに喜びや幸福感、また高揚感をもたらしたか自己申告しました。

参加者は単純にゲームクリア後の喜びの度合いを報告しますが、そこには「労して自分が賞金を獲得する」ことと、「労して他の人に募金する」ことの違いが影響を及ぼすことでしょう。

つまり、その報告には「与える喜び」と「得る喜び」の違いが表れるのです。

「自分のために獲得する」ことはマンネリ化しやすく、「他の人のために成し遂げる」ことは幸福維持に繋がる
「自分のために獲得する」ことはマンネリ化しやすく、「他の人のために成し遂げる」ことは幸福維持に繋がる / Credit:Depositphotos

実験の結果は1つ目の実験と同じでした。

賞金を得た人の幸福感は、他人に与えた人よりもはるかにゆっくりと低下していったのです。

この結果を受けて研究チームは、「人々が報酬を受け取る場合、結果に焦点を合わせます。そして結果は簡単に比較できてしまうため、同じ経験に対する感度が低下する」と予測。

対して、「人々が寄付などをして与える場合、結果ではなく行動そのものに焦点を合わせるため、何かと比較することなくいつでも新鮮な幸福感を得られる」と考えています。

また他の人に与えることは社会的評判を維持し、社会的な繋がりを強化するので、この点も幸福感維持に役立っているのかもしれません。

現在、感染病によって制限があるため、私たちの行動はどうしてもマンネリ化しています。幸福度も低下するでしょう。

もしそのように感じているなら、誰かに贈り物をしてみるのはいかがでしょうか?新鮮で長続きする幸福感が得られるかもしれません。

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