長距離で高精度な量子テレポーテーションに成功した
長距離で高精度な量子テレポーテーションに成功した / Credit:Canva
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「量子テレポーテーション」を44kmもの長距離で達成! 量子インターネット実現に近づく (2/3)

2021.01.27 Wednesday

2021.01.07 Thursday

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量子テレポーテーションとは何か?

今回の長距離量子テレポーテーションは既存のネットに使われている光ファイバーが用いられた
今回の長距離量子テレポーテーションは既存のネットに使われている光ファイバーが用いられた / Credit:フェルミラボ

テレポーテーションと名前はついていますが、量子テレポーテーションはSF的な瞬間移動があるわけではありません。

量子テレポーテーションは量子のもつれを利用することで、特定の場所にある量子の情報を、別の場所に送って再現するする技術です。

量子にはシリアル番号など個性を記録するものが存在しないため、条件を与えて再現することで、まるでテレポートしたかのように同じ量子の状態を作ることができるのです。

しかし距離を離せば離すほど、肝心の「もつれ」状態の維持はどんどん困難になっていきます。

そのため長距離の量子テレポーテーションの実現は困難を極めていました。

しかし今回、カリフォルニア工科大学の研究者たちは、2つの光子のもつれを光ファイバーを介して44kmにおよび維持し、量子テレポーテーションを行うことに成功しました。

さらに伝達の精度を90%にまで上げることに成功します。

既存の量子テレポーテーションでは、より長い距離でも成功していますが、精度はずっと低いものとなっていました。

次ページ量子インターネットの実現

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