重力でエネルギーを蓄える未来の装置
重力でエネルギーを蓄える未来の装置 / Credit:Energy Vault
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「重力」でエネルギーを蓄える未来の電力貯蔵システムに注目! おもりを高く持ち上げるだけ (3/3)

2021.01.28 Thursday

2021.01.08 Friday

前ページ未来の位置エネルギー貯蔵装置①Energy Vaultタワー

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未来の位置エネルギー貯蔵装置②Gravitricity

Gravitricity
Gravitricity / Credit:Gravitricity

もう1つのエネルギー貯蔵装置は、Gravitricity社が開発しているGravitricityです。

こちらは地中深くに掘られた穴に500~5000トンのおもりを落とすことでエネルギーを素早く放出するというもの。

このGravitricityには廃坑となった深さ1kmの坑道を利用します。

おもりは余剰電力を利用して上部へと持ち上げられ、位置エネルギーを保持。必要なときに落下させ電力が得られるという計画です。

地中深くにおもりを落下させて発電する
地中深くにおもりを落下させて発電する / Credit:Gravitricity

Gravitricityのメリットは、瞬時に莫大な電力が得られるという点にあります。

さらに25年間はパフォーマンスが低下することがないとのこと。一般的なバッテリーと比べてもはるかに長持ちだと言えます。

また新しくGravitricityを作るとしても、地球の中心に向けて1kmの穴を掘るだけなので、設置可能なポイントは数多くあるでしょう。

さて、ここまでで揚水発電に代わるエネルギー貯蔵装置を2つ紹介してきました。他にも同様の開発を続けている企業はあります。

現在どれも商用には至っていませんが、一部では既にテストが開始されているため、実用化は近いのかもしれません。

もちろん建設には費用がかかりますが、いざという時のために安定したエネルギー貯蔵設備は必要だと言えるでしょう。

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