卵の黄身を脳のモデルとして代用するはじめての試みが行われた
卵の黄身を脳のモデルとして代用するはじめての試みが行われた / Credit:Physics of Fluids
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脳に最もダメージを与える動きは「回転運動の急減速」だった 卵の黄身を歪ませる研究で判明

2021.01.20 Wednesday
sciencealert https://www.sciencealert.com/how-does-an-egg-yolk-deform-on-impact-the-answer-might-help-prevent-brain-injuries

弾丸と違ってパンチは直線的な動きでは効果が薄いようです。

1月19日に『Physics of Fluids』に掲載された論文によれば、卵の黄身を脳損傷のモデルとして利用したところ、直接的な衝撃でほとんど形に影響しなかった一方で、回転運動(特に減速中)は破壊的な歪みを生じさせたことが示されました。

今回の成果は、柔らかな物体に対する外部からの影響を調べた最初の研究となります。

しかしどうして回転運動、しかも減速が、最も大きな歪みを生じさせたのでしょうか?

>参照元はこちら(英文)

卵の黄身で脳の変形を予測する

黄身は脳、卵白は髄液、カプセルを頭蓋骨の代替として装置を組んだ
黄身は脳、卵白は髄液、カプセルを頭蓋骨の代替として装置を組んだ / Credit:Physics of Fluids

は人間にとって最も重要なパーツでありながら、体の中で最も研究が遅れている器官です。

脳は他の臓器と比べてはるかにデリケートであるため、移植は困難であり、単純な切開ですら人格に影響を与える危険性が高いです。

また脳は臓器の中で唯一、全体が専用の骨(頭蓋骨)で覆われているため、内部の視認も極めて困難。

そのため、外部からの物理的な攻撃に対して脳がどのように変形するかは、明らかにされてきませんでした

そこで研究者たちは、卵の黄身を脳の代用品として用いる実験を考案しました。

卵から取り出された黄身を脳、透明な卵白を脳が浮かぶ髄液、そして外部のカプセルを頭蓋骨に見立てています。

カプセルの密封状態が確認できれば、次はいよいよ実験スタート。卵の黄身には、人類の科学発展のために犠牲になってもらいましょう。

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