2004年に現れた17年周期の「Brood X」
2004年に現れた17年周期の「Brood X」 / Credit: en.wikipedia
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今年5月、17年周期で大量発生する「素数ゼミ」がアメリカに出現予定

2021.01.27 Wednesday
Expect Trillions of Brood X Cicada To Invade the US After Hibernation For 17 Years https://www.sciencetimes.com/articles/29254/20210122/expect-trillions-brood-x-cicada-invade-hiding-17-years.htm

今年、アメリカの中・東部で17年周期の「素数ゼミ」が大量発生する予定です。

バージニア工科大学の調べでは、各地域ごとに数百万単位で出現し、それが5月中旬〜6月下旬まで続くと見られます。

とんでもない数のセミがいっせいに大合唱するため、深刻な騒音が懸念されています。

17年周期で現れる「Brood X」が大量発生

セミは一生のほとんどを土の中で過ごしますが、その中で最も寿命の長いのが「周期ゼミ」です。

13年17年周期で地上に現れる2種がいるため、素数ゼミ」とも言われます。

素数ゼミが分布するのは北アメリカのみであり、合計で15タイプ(Brood)が知られています。

すべてのタイプが一度に発生するのではなく、各地域ごとに発生年はズレているので、アメリカ中がセミで埋め尽くされることはありません。

下の図は、各タイプの分布場所と、発生した(する)年を示したものです。

素数ゼミの分布図
素数ゼミの分布図 / Credit: USDA

この中で、今年5〜6月にかけて発生するタイプは、「Brood X(黄色)」の17年周期ゼミで、前回は2004年の春〜初夏にかけて出現しました。

専門家の予想では、コネチカット、オハイオ、ケンタッキー、インディアナなどを主とした15州で出現すると見られています。

4000平方メートルあたり約150万匹が現れ、それぞれが交尾のためにがなり立てます。

1匹で100デシベル相当の音を出すため、各地域の騒音は、上空を通過するジェット機の音をかき消すほどになるとのこと。

セミは安全で無害な生き物ですが、これだけ大量発生すると騒音や、地上に散乱する大量の死骸に悩まされるでしょう。

一ヶ所でこれだけの数が発生する
一ヶ所でこれだけの数が発生する / Credit: en.wikipedia

また、素数ゼミは、ほとんど空を飛ばないことで知られます。

1匹つかまえて空中に放しても翼を開くことなく、そのまま地上に落下するのです。

これは同じ場所に大量の交配相手がいるため、飛ばなくてもすぐにパートナーが見つかるためとされます。

一方で、素数ゼミがなぜ13年と17年おきに出現するかは、まだ完全には解決していません。

有力な説としては「天敵と周期をズラすため」とか、「13年と17年にすると、周期年数の違うセミと出くわす回数が少なくなり、コロニーの繁栄を維持できるから」というものがあります。

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