天然の骨構成を模倣した「人工骨」を3Dプリントする

「骨を模した構造物を3Dプリントする」こと自体は新しい発想ではありません。
実際これまでにも、ヒドロゲル、熱可逆性プラスチック、バイオセラミックスなどの材料で人工骨を試作してきました。
これらの3Dプリント技術は、まず研究室の高温炉で有毒な化学物質を利用し構造体を作成しなければいけません。
しかし今回報告されている新しい技術では、生きた細胞を利用し、温室での骨形成プロセスを成功させています。
これはつまり、有害なものを使用せず、患者自身の生きた細胞を使って医療室内のその場で骨を作ることができるということです。
ルーハニ氏も、「以前の材料とは対照的に、私たちの技術は、骨の構成を化学的に模倣した構造物をその場でプリントできる」と述べています。
研究チームによると、この新しい技術は最終的に、「患者の身体に直接骨を3Dプリントする」という新しい治療法の確立に繋がるかもしれないとのこと。