10倍速い新しいプラズマロケット
10倍速い新しいプラズマロケット / Credit:Elle Starkman, PPPL Office of Communications, and ITER
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磁場の加速で10倍速く人類を火星に運ぶ「プラズマロケット」を物理学者が発明

2021.02.01 Monday
New concept for rocket thruster exploits the mechanism behind solar flares https://www.pppl.gov/news/2021/01/new-concept-rocket-thruster-exploits-mechanism-behind-solar-flares
An Alfvenic reconnecting plasmoid thruster https://www.cambridge.org/core/journals/journal-of-plasma-physics/article/abs/an-alfvenic-reconnecting-plasmoid-thruster/F296E45CC504E8FF2586EA79117E2514#

アメリカ・エネルギー省プリンストンプラズマ物理研究所に所属する物理学者ファティマ・エブラヒミ博士は、新しいプラズマロケットを考案しました。

彼女によると、磁場を使用してプラズマ粒子を噴射させる新しいロケットは、電場を用いた従来のロケットよりも10倍速くなるとのこと。

詳細は、12月21日付けの科学誌『Journal of Plasma Physics』に掲載されました。

プラズマを推力にするロケット

プラズマは固体・液体・気体に次ぐ、第四の状態です。

プラズマ状態では原子核と電子がバラバラになっている
プラズマ状態では原子核と電子がバラバラになっている / Credit:ジェイ・サイエンス・ラボ

物質にエネルギーを加え続けると、原子核と自由電子それぞれが自由に飛び回る不安定な状態になるのですが、この特殊な状態をプラズマと呼びます。

そしてこのプラズマはロケットや航空機に推進力を与えるために利用できます。

実際、現代のプラズマロケットでは、エンジン内でプラズマを作り出し、そこに電場を与えることで粒子を加速・噴射させているのです。

ただしこのプラズマロケットでは、小さな推力と速度しか得られず、宇宙旅行するにも時間がかかってしまいます。

エブラヒミ氏が考案した新しいプラズマロケットは、電場ではなく、磁場によって粒子が加速するとのこと。

これにより毎秒数百kmの速度が出せると言われており、これは既存のプラズマロケット速度の10倍にあたります。

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