10倍速い新しいプラズマロケット
10倍速い新しいプラズマロケット / Credit:Elle Starkman, PPPL Office of Communications, and ITER
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磁場の加速で10倍速く人類を火星に運ぶ「プラズマロケット」を物理学者が発明 (2/3)

2021.02.01 Monday

New concept for rocket thruster exploits the mechanism behind solar flares https://www.pppl.gov/news/2021/01/new-concept-rocket-thruster-exploits-mechanism-behind-solar-flares
An Alfvenic reconnecting plasmoid thruster https://www.cambridge.org/core/journals/journal-of-plasma-physics/article/abs/an-alfvenic-reconnecting-plasmoid-thruster/F296E45CC504E8FF2586EA79117E2514#

核融合実験から着想を得る

エビラヒミ氏の新しい考えは、核融合実験から着想を得ています。

核融合反応は、加速させた原子核同士をぶつけることで生じます。しかし、通常の状態では原子核の周りにある電子が衝突の邪魔をして反応が起きにくくなります。

そのため核融合実験では、まずプラズマ状態にし、原子核と電子をバラバラにすることで核融合を可能にしています。

核融合技術「トカマク型」
核融合技術「トカマク型」 / Credit:Tosaka / Wikipedia

そしてこの実験において、プラズマを閉じ込めるために利用されるのが、磁場です。プラズマはプラスの原子核とマイナスの電子から成り立っているので、電気を通しやすく磁力線の影響を受けます。

そのため、磁石のかごで磁場をつくることでプラズマを閉じ込めることができ、粒子を加速させ続けられるのです。

また閉じ込められ超高温になったプラズマは、高密度のプラズマの塊「プラズモイド」になります。

さて、核融合実験の目的は原子核を衝突させることにありますが、エビラヒミ氏は、実験過程で生じるプラズモイドに焦点を当てました。

プラズモイドをロケットの推進力に利用することで、速度を大きく向上させられると考えたのです。

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