肥満の解消は多くの現代人にとって頭の痛い問題。
肥満の解消は多くの現代人にとって頭の痛い問題。 / Credit:canva
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体重を20%近く減らせる驚異の「肥満治療薬」が登場

2021.02.11 Thursday
‘Gamechanger’ drug for treating obesity cuts body weight by 20% https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-02/ucl-df021021.php
Once-Weekly Semaglutide in Adults with Overweight or Obesity https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2032183

肥満の解消は、多くの健康問題を改善させる重要な要因となりますが、自己の努力だけではなかなか思うように行かないのが現実です。

2月10日に科学雑誌『New England Journal of Medicine』で発表された新しい研究は、肥満治療の新薬が服用者の35%で総体重の20%以上を減量することに成功したと報告しています。

この薬の効果は、脳内の食欲調節システムに作用して、過度な空腹感やカロリー摂取量を抑制することで実現したといいます。

薬で手軽に痩せることのできる日が、近づいているのでしょうか?

努力だけでは解決できない肥満問題

太り過ぎの場合、個人の努力だけで解消するのは難しいケースも存在する。
太り過ぎの場合、個人の努力だけで解消するのは難しいケースも存在する。 / Credit:canva

適度に運動をしているのに、なかなか肥満が解消されないという人は多いでしょう。

特に太りやすい人は、食べても食べても満腹感が得られず、1回の食事量が非常に多かったり、間食を繰り返してしまうという問題がよく見られます。

肥満の原因は、1つにこの過度な食欲であると考えられています。

異常に太ってしまう人は遺伝的な要因や、内の食欲調節機能に問題がある可能性があり、個人の意志だけでこれを解消することはかなり難しい場合があるのです。

そこで今回着目されたのが「セマグルチド(Semaglutide)」という薬です。

セマグルチドは食後に腸から血中に放出されるGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)というホルモンと、構造的に類似した化合物を持つ薬です。

このGLP-1は、食後の空腹感を減らして、満腹感を高め、人のカロリー摂取量を調整する役割を持っています。

そこで今回の研究は、セマグルチドを使って脳内の食欲調整システムを乗っ取ることで、過度な空腹感やカロリー摂取量を減らそうと考えたのです。

次ページ薬を使った目覚ましい肥満の解消

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