子どもの「好奇心」が「算数と読解力」を伸ばすと初めて証明される

education 2018/04/28

Point
・現在の幼児教育では、自己制御能力を伸ばすことに焦点がある
・好奇心の強さが幼年の子どもたちの読解力や算数の能力と関係がある
・自己制御能力が低くても、好奇心によって上記能力が上がる可能性

 

好奇心の強い子どもは、算数や読解力の基本を理解する能力に長けていることが、ミシガン大学のプラチー・シャー氏らの研究によって明らかになりました。

Early childhood curiosity and kindergarten reading and math academic achievement
https://www.nature.com/articles/s41390-018-0039-3

研究は“Pediatric Research”誌に掲載され、幼い子ども達の初期の学力と好奇心の間に関係があることが初めて示されたことになります。加えて、裕福な地域より貧しい地域の子どものほうが、高い学力を示すための好奇心の重要性が高いことも判明。出自による学力差を解消するための教育目標として、好奇心が注目されます。

研究は、“Early Childhood Longitudinal Study, Birth Cohort”と呼ばれるアメリカの教育省が出資した調査のデータを解析することで行われました。データは何千もの子どもたちの学力に関する追跡調査で、9ヶ月と2歳の段階での親への聞き取り調査と、保育園や幼稚園に入ってからの読解力や算数の能力や行動の測定でなされました。

「私たちの結果は、高い学力と関わっている他の要因を取り除いた後でも、好奇心が有意に学力に貢献し続けていることを示していました」とシャー氏は説明します。この特徴は、読書や算数の学力向上を促進するにあたって、「自己制御能力」と同じくらい重要であることがわかりました。それは、特に新しいことを学ぶ意欲を示す子どもたちにおいて明らかでした。

この子どもの好奇心と学力の関係は、子どもたちの性別や「努力による自己制御」のレベルとは無関係です。「この発見は、『自己制御能力』の能力が低いとされた子どもであっても、好奇心が強ければより良い学力を望める可能性を示唆しています。現在、多くの教育介入は初期の『努力を要する自己制御』を育てることに焦点があります。しかし、私達の結果はそれとは違うメッセージ、つまり好奇心の重要性に焦点を当てることも考慮されるべきであることを示唆しています」とシャー氏は付け加えました。

高い学力と関わっている強い好奇心は、社会経済学的に低い環境にある子どもたちにとって、より効果的であるようです。「この結果は、好奇心による促進が、初期の学力を育むための価値のある介入目標になるかもしれず、特に貧しい子どもたちに有益であるということを示唆しています」と、シャー氏は述べました。

 

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via: NatureEurek Alert/ translated & text by SENPAI

 

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