10億年間、地球は地殻変動していなかった
10億年間、地球は地殻変動していなかった / Credit:Depositphotos
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地殻変動が止まり「山が全くない時期」を地球は10億年も続けていた

2021.02.17 Wednesday

Earth’s mountains disappeared for a billion years, and then life stopped evolving https://www.livescience.com/earth-mountains-disappear-boring-billion.html
Orogenic quiescence in Earth’s middle age https://science.sciencemag.org/content/371/6530/728

最近、中国・北京大学の地質学者Ming Tang氏は、カナダ・トロント大学、アメリカ・ラトガーズ大学、中国科学技術大学の研究者と共に、「地殻の欠片」であるジルコン結晶に含まれた元素研究の結果を発表しました。

その発表によると、地球は約18億年前から10億年間、地殻変動が劇的に減速したか、完全に停止した状態だったとのこと。

これにより、その期間は地球上に山がなかったかもしれないというのです。

詳細は2月12日付けの科学誌『Science』に掲載されました。

大陸プレートの衝突で山が作られる「造山運動」

地球のプレート同士が衝突する境界では、造山運動と呼ばれるプロセスで山脈が形成されると考えられています。

プレートの片方が沈み込み、もう片方がひずみによる圧力を受け隆起するのです。

プレートの境界で造山運動が起こる
プレートの境界で造山運動が起こる / Credit:commons / wikipedia

ちなみに、これら境界における大陸地殻は分厚く、マグマに支えられることで山を「持ち上げる(高くする)力」がはたらいていますが、同時に、重力と侵食作用によって山を小さくする力もはたらきます。

当然、地殻変動とマグマ作用が止まると、侵食の力が勝ち、山は削られて小さくなります

つまり、地球の歴史という長期的なスパンで山の状態を考察すると、「地殻変動が活発であれば高い山ができる」と言え、逆に「地殻変動が無ければ山はなくなる」と言えるでしょう。

そして、古代における地球の地殻の厚さを研究するなら、過去に造山運動や地殻変動がどれほど活発に起こっていたか測定できます。

そこで研究チームは、数十年前の地殻で結晶化したジルコン鉱物の組成変化を分析することにしました。

次ページ古代のジルコン結晶で当時の地殻の厚さが判明

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