地球磁場の概略図。
地球磁場の概略図。 / Credits: Peter Reid, The University of Edinburgh
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人類も被害者、「地球最後の磁極反転」の詳細が明らかに 世界中の空を雷雨とオーロラが覆った!  (2/3)

2021.02.20 Saturday

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「42」という数字と奇妙に一致する古代のイベント

「カウリの木はロゼッタストーンのようなもので、世界中の洞窟、氷床コア、泥炭の沼地の環境変化の記録同士を結びつけるのに役立ちます」

今回の研究グループのリーダーを務めた南オーストラリア博物館のアラン・クーパー教授はそのように語ります。

古代カウリの年輪の記録は4万2千年前から異変が発生していたことを示していました。

それは、これまで知られていたラシャンプエスカレーションの磁極反転の時期よりも、かなり以前に地球全体の磁場が非常に弱っていたことを示しています。

これまでの研究では、ラシャンプ地磁気エスカレーションによる地球磁場の強度は、通常の28%まで弱まっていたと考えられていました

しかし、新しい事実はそれよりも以前の段階で、地球の磁場がわずか0~6%まで弱っていたことを示していたのです。

地球上の記録にはいくつか奇妙な一致があります。

たとえば、オーストラリア本土とタスマニア島では、メガファウナという古代生物がほぼ同時に絶滅していました。

また、人類が残した古い洞窟壁画の記録についても、もっとも古いものは4万2千年前から登場し始めています。

これらは不思議と4万2千年前という時代で一致していました。

SF作家ダグラス・アダムズの作品登場する有名なフレーズ「 生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問」の答え。それは42とされている。
SF作家ダグラス・アダムズの作品登場する有名なフレーズ「 生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問」の答え。それは42とされている。 / Credit:Wikipedia

「すべてが42で一致していました。これは驚くべきことです」

研究者はこのことから、このイベントをイギリスのSF作家にちなんで「アダムス地磁気遷移イベント(あるいは単にアダムスイベント)」と名付けました。

SF作家のアダムスは、自作『銀河ヒッチハイク・ガイド』の中で、「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」として「42」という数字を取り上げています。

彼の作品の中では、たびたび「42」という数字が象徴的に扱われていて、研究者たちはここに不思議なシンパシーを感じたようです。

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