空中映像と空中高感度センシングの融合
共同開発に携わったパリティ・イノベーションズは、もともと「パリティミラー」という空中浮遊映像技術を開発していました。
パリティミラーとは、下にある物体を反対側(上)の空中に浮かび上がらせるデバイスです。
通常の鏡が光を反射して虚像を作り出すのに対し、パリティミラーは特殊な構造によって透過&空中に光線を集めて実像化できるのです。
そしてこの技術に組み合わされるのが、村上開明堂が独自開発した「空中での高感度センシング技術」です。
空中で操作する指の位置を絞り込む高速応答センサーであり、現在特許出願中とのこと。
これにより、非接触センサーにありがちな「なかなか反応せずにイライラする」といった現象がなくなると考えられます。
つまり共同開発によって、物理インターフェースの操作反応により近い、「空中浮遊映像インターフェース」が生まれたのです。
村上開明堂は2022年の非接触FPTシステム量産化を目指しており、数年のうちに一般化する可能性があります。
SF世界で度々登場してきた「空中に浮かんだ映像キーボードをカタカタ入力する」夢が実現するのもそれほど遠くないかもしれませんね。