「幽霊の見え方」は宗教によって違う。宗教改革が心霊現象に与えた影響

history_archeology 2018/04/29

幽霊をみたことがありますか?

なんと、アメリカでは18%もの人が幽霊をみたことがあるのだとか。

多くの目撃例がある幽霊ですが、その姿に決まった形はありません。昔生きていた人の姿で現れる場合もあれば、ポルター・ガイスト現象のような形で私たちを怖がらせる場合もあります。

どうしてこのような違いがあるのでしょうか? また、本当に幽霊がみえやすい人はいるのでしょうか? どうやらその答えは、私たちが信じる「宗教」が握っているようです。

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恐怖緩和剤としての宗教

Credit: Pixabay

宗教が「恐怖を和らげるもの」として発展したとする説があります。それは私たちにとって最も身近な、「死への恐怖」を取り除くために使われてきたというのです。

実際に、ほとんど全ての宗教には死後の世界についての説明があります。そこでは「死」=「終わり」ではないため、信心深い人は、ふつうの人と比べると死を恐れていません。

たとえば、仏教徒やヒンドゥー教徒は輪廻転生を信じています。そこでは、人が輪廻転生を繰り返すことで、いずれ永久の魂をもつとされています。

宗教を信じている人々は、自分がやるべきことと、そうでないことが何なのかをハッキリさせています。はっきりとしたルールに従い、自分をコントロールすることで「深い深い眠り」についた後のことを考えているのです。

宗教改革が「幽霊」に与えた影響

Credit: bigthink

このように「死後の世界」といった不確かなものを扱う「宗教」は、「幽霊」といったやはり不確かなものと関わりを持ち始めます。

すると段々と、あまり信心深くない人々が死後の世界を「幽霊」や「超常現象」に結びつけ始めました。

実際に、自らを信仰者としながらあまり教会に行かない人たちが、「全く宗教を信じない人」や「敬虔な宗教信者」と比べて2倍も幽霊を信じやすいことが分かっています。このことから、宗教の違いが、人々が「みた」とする幽霊の違いを作り出している可能性があるのです。

たとえば、中世ヨーロッパのカトリックにおいて、ゴーストは、煉獄(死者の魂が天国に入る前に罪を浄化する場所)において生前の罪に苦しむ人々の魂が、形となって現れたものであるとされていました。しかし宗教改革が起こり、プロテスタントがカトリックから分離すると、ゴーストに対する人々の考え方も変わります。プロテスタントにおいては、魂は死後すぐに天国か地獄のどちらかへ向かうと考えられていたのです。そのため、当時パラノーマル・アクティビティ(超常現象)は、天使や悪魔の仕業であるとされました。

 

たしかに日本で幽霊のモデルとなっているのは日本人や、近代〜現代のものばかり。幽霊が本当に存在するかは別として、私たちは「自分の世界」というフィルターを通してしか現実を見られないことを思い知らされますね。

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via: bigthink / translated & text by なかしー

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