将来、生体工学網膜は革命を起こすのか?
生体工学網膜の進歩はめざましく、現在でも実際に人々を失明から救っています。
将来的に外部カメラを必要としない「完全な生体工学網膜」が開発されるかもしれません。
ただし、これらが世界に革命を起こすには技術向上だけでなく、手頃な価格で提供できるようにならなければいけません。
なぜなら、世界における失明の89%は経済的に貧しい国で生じているからです。
それらの国の人々は失明を回避するための基本的な治療をおこなう余裕がないのです。当然、失明したからといって高価な生体工学角膜を入手することはできません。
そのため比較的安価な生体工学網膜が完成するなら、それは世界に革命を起こすことになるでしょう。
しかしその革命は正しい姿ではないかもしれません。生体工学網膜は対処療法にすぎないからです。
ですから開発と並行して、貧しい国では失明に至る眼病の予防または治療が積極的になされるべきです。
失明の根本的な原因を減らし、やむを得ない場合に生体工学網膜を利用することが、本来目指すべき姿だと言えるでしょう。
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