65年ぶりに新発見された「死海文書」の断片
65年ぶりに新発見された「死海文書」の断片 / Credit: Yaniv Berman/Israel Antiquities Authority
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最も古い聖書の写本「死海文書」の断片を65年ぶりに発見!

2021.03.17 Wednesday

イスラエル考古学庁(IAA)は16日、死海の西側に広がるユダヤ砂漠の洞窟で「死海文書」の断片を発見したと発表しました。

死海文書は、今から2000年前に書かれた最古の聖書の写本群のこと。

新たな断片の発見は65年ぶりとなっています。

Dead Sea Scroll fragments found in desert cave https://edition.cnn.com/style/article/israel-dead-sea-scroll-cave-scli-intl-scn/index.html#:~:text=Dozens%20of%20fragments%20of%20a,the%20Israeli%20government%20said%20Tuesday.&text=The%20latest%20scroll%20fragments%20were,top%20in%20the%20Judean%20Desert. Dead Sea Scroll Fragments Discovered In Judean Desert Cave https://www.ancient-origins.net/news-history-archaeology/dead-sea-scroll-0015057

発見された断片に書かれていたものとは?

死海文書が発見されたのは、ユダヤ砂漠にある崖を80メートルほど降りた、通称「恐怖の洞窟」と呼ばれる場所です。

この洞窟は、古代ローマ帝国に抵抗したユダヤ人反乱軍が身を隠していた場所とされます。

IAAは2017年10月から「古美術品の違法盗掘の防止を目的とした活動」の一環として、この地で調査を続けていました。

新たに発見された20ほどの断片は、旧約聖書にある「ゼカリヤ書」「ナホム書」の一部と同定されています。

ゼカリヤナホムはともにユダヤ人の預言者であり、断片からはゼカリヤ第8章16、17節の一部を含む11行のテキストナホム第1章5、6節の詩が発見されました。

ほぼすべてがギリシャ語の翻訳版であり、神の名前だけがヘブライ語で記載されています。

子どもの遺骨
子どもの遺骨 / Credit: Yaniv Berman/Israel Antiquities Authority
世界最古と見られる編みかごも発見
世界最古と見られる編みかごも発見 / Credit: Yaniv Berman/Israel Antiquities Authority

また、断片の他にも、約6000年前のミイラ化した子どもの遺体や、約1万500年前の編みかごも発見されました。

編みかごについては世界最古と見られています。

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