オウムアムアのイメージ。細長い天体という考えもあったが、現在はとても平べったい天体と考えられている。
オウムアムアのイメージ。細長い天体という考えもあったが、現在はとても平べったい天体と考えられている。 / Credit: William Hartmann,ASU
space

ナゾの恒星間天体オウムアムアの正体に新説! 冥王星に似た惑星の一部かもしれない (2/3)

2021.03.19 Friday

前ページエイリアンの文明が起源とも言われた謎の彗星

<

1

2

3

>

オウムアムアが奇妙な理由

オウムアムアは当初、彗星に分類されていましたが、でできているようには見えず、彗星の尾に代表されるようなガスの噴出が見られませんでした

形状は長さが4キロメートルなのに対して、幅はわずか34.75メートルと細長い棒、あるいは平たいパンケーキのようで、これまで観測されたことのある彗星や小惑星の形状と一致しません

また、オウムアムアは太陽を通り過ぎた後、急に軌道を曲げている様子が観測されています。

これは彗星の氷が太陽の熱で蒸発することで生まれるロケット効果と考えられますが、その推進力の強さは通常の彗星よりかなり強力で、その理由を説明することができていません。

太陽系に侵入したオウムアムアの軌道。太陽付近で奇妙に軌道を曲げている。
太陽系に侵入したオウムアムアの軌道。太陽付近で奇妙に軌道を曲げている。 / Credit:Interstellar object ‘Oumuamua,ASU School of Earth and Space Exploration

特に通常の小惑星などは、減速していきますが、オウムアムアは逆に加速していくように見えました

このことが、ローブ氏がオウムアムアはエイリアン文明の宇宙船であると考える根拠の一つになっています。

このように、オウムアムアは彗星によく似ていましたが、これまでに太陽系で観測されたどの彗星とも違うものだったのです。

これらを自然に説明するためには、一体どのようにこの天体を理解したら良いのでしょうか?

次ページオウムアムアは他星系の冥王星の破片

<

1

2

3

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

宇宙のニュースspace news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!