ペンギンの真の力は水の中で発揮される。
ペンギンの真の力は水の中で発揮される。 / Credit:canva
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30分も海に潜れるペンギンは血中ヘモグロビンが進化していた

2021.03.28 Sunday

Waiting to exhale: Penguin hemoglobin evolved to meet oxygen demands of diving(UNIVERSITY OF NEBRASKA-LINCOLN) https://news.unl.edu/newsrooms/today/article/waiting-to-exhale-penguin-hemoglobin-evolved-to-meet-oxygen-demands-of/
Evolved increases in hemoglobin-oxygen affinity and the Bohr effect coincided with the aquatic specialization of penguins https://www.pnas.org/content/118/13/e2023936118

ペンギンは数多の鳥類の中でもっとも泳ぎの得意な鳥であり、コウテイペンギンは長いと30分以上も潜水を続けることができます。

このペンギンの驚異的な潜水能力は、血中ヘモグロビンが他の生き物より多いためだと言われています。

科学雑誌『PNAS』に発表された新しい研究は、そんなペンギンのヘモグロビンについて調査を行い、それが潜水に適した形に進化しているということを報告しています。

ペンギンは見た目だけでなく、血液さえも潜水に適したものへと進化させていたようです。

海に潜るために進化した鳥

ペンギンのスば抜けた潜水能力は、血液に秘密がある。
ペンギンのスば抜けた潜水能力は、血液に秘密がある。 / Credit:Craig Chandler | University Communication

ペンギンは5000万年以上前、水辺に住み海中の生物を捕食するために、潜ることに特化していきました。

水かきのある足、ヒレのような翼、特殊な羽毛は、全て彼らが水中で自由に動き回るために進化した形です。

しかし、ネブラスカ大学リンカーン校の研究チームによると、ペンギンの進化は見た目だけではなく、その血液にもあるといいます。

ペンギンの血液は、陸上に生息する鳥と比較して、ヘモグロビンが多いことが知られています。

ヘモグロビンは赤血球の中にある赤タンパク質のことで、酸素分子と結びつく性質があり、これにより体中に酸素を届ける働きをしています。

体内で酸素を運ぶ赤血球。その中にはヘモグロビンが存在している。
体内で酸素を運ぶ赤血球。その中にはヘモグロビンが存在している。 / Credit:canva

ペンギンは人生の半分近い時間を水中に潜って暮らしていて、全鳥類の中でもっとも深く潜るというコウテイペンギンは30分以上も潜水していることが可能です。

これは単にヘモグロビンが多いというだけでなく、彼らのヘモグロビンが潜水に適したものに進化している可能性を示しています

ただ、ヘモグロビンがどう進化を遂げたのかという点は、潜水しない鳥などとの比較研究がないため未解決の問題でした。

そこで、今回の研究チームはそんなペンギンのヘモグロビンの進化について調査をおこなったのです。

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