脳にホログラムを投影して、「失った感覚」を取り戻せる技術が発明される

technology 2018/05/01

Point
・神経細胞に光刺激で反応するチャンネルを埋め込むことで光による神経刺激が可能
・遺伝子操作したマウスの脳にホログラムを投射することで、脳活性の模倣に成功
・将来的にこの技術で感覚を失った人を補助できる可能性

 

脳の細胞にホログラムを投影することで、目の見えない人が「見え」るようになり、感覚が麻痺した人も感覚を取り戻すことを可能にする装置が、科学者達によって開発されています。

Precise multimodal optical control of neural ensemble activity
https://www.nature.com/articles/s41593-018-0139-8

研究者たちによると、脳機能を変化させる道具として光を使うことで、実際の感覚や知覚を模倣できるかもしれません。

「ホログラフィック・ブレイン・モジュレーター」と名付けられた装置はまだ開発の初期段階ですが、“Nature Neuroscience”誌に掲載された新たな論文によると、研究者たちはいくつかの有望な結果を描いています。

この研究は、付加的あるいは拡張的な感覚を伴った仮想脳インプラント技術開発の、最初の一歩です。

マウスの神経細胞を変化させるという最初の実験を通して、研究者たちは、この技術がある日、視覚や触覚を失った人たちに擬似的な感覚を与えられるようになることを望んでいます。

研究に参加したエフド・イサコフ氏は、「脳に語りかけるという能力は、発育障害や怪我での神経学的損傷を補填する助けになる素晴らしい可能性を秘めています」と話しています。

Credit: Adesnik lab, UC Berkeley

研究者たちは、マウスを遺伝的に操作することで脳神経が光に反応できるように、光感受性のチャンネルを脳神経に作りました。それにより、チャンネルを埋め込んだ神経の操作が可能になります。そのマウスの脳の表層にホログラムを投影し、一秒間に何百回も刺激することで、実際の脳で見られる活性パターンを真似ようと試みたのです。その結果、「脳が何かを感じているように騙されるのではないか」とみられます。

実験では、この技術によってマウスの脳で、実際の感覚刺激時に起こるような活性の変化を引き起こすことに成功しました。現在研究者たちはこのマウスを訓練し、彼らの行動を脳へのホログラム投射により変化させられるのかどうかを調べることで、知覚再現の評価をしたいと考えています。また、脳活性の実際のパターンを真似ることで、ホログラム装置で感覚や知覚の「再現」を最終的には可能にしたいと考えています。

 

この装置が人間にも応用できるようになり、知覚パターンを再現できるようになれば、感覚を失った人の治療に役立つだけではなく、「マトリックス」や「SAO」の世界が実現できるかもしれません。夢が広がりんぐです。

 

空中に浮かぶ立体画像が現実に? 次世代のホログラム

 

 

via: Independent/ translated & text by SENPAI

 

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