ショウジョウバエが熱源を避ける方法が自動運転に利用できる可能性がある。
ショウジョウバエが熱源を避ける方法が自動運転に利用できる可能性がある。 / Credit: Gallio lab,Northwestern University
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完全自動運転の実現に、ハエの熱源感知能力が利用できる?

2021.04.14 Wednesday

Understanding fruit fly behavior may be next step toward autonomous vehicles(Northwestern University) https://news.northwestern.edu/stories/2021/04/understanding-fruit-fly-behavior-to-make-self-driving-cars/
Robustness and plasticity in Drosophila heat avoidance https://www.nature.com/articles/s41467-021-22322-w

自動運転技術は最終的に、人間が一切介入しなくても走行できる完全自動運転というレベルを目指して研究されています。

しかし、そんなことが本当に可能になるのか、未だに疑わしいと感じている人は多いでしょう。

ノースウエスタン大学の研究チームは、この困難な課題を解決される方法として、ショウジョウバエを利用しようと考えています。

この研究チームによると、コンピューターシミュレーションを用いてハエのように熱源を避ける自動車を作成できたと報告しています。

この研究は、4月6日付けでオープンアクセスジャーナル『Nature Communications』に掲載されています。

完全自動運転は可能なのか?

自動運転のレベル分け。
自動運転のレベル分け。 / Credit:国土交通省

自動運転技術は、現在目まぐるしい勢いで進化を遂げています。

自動運転については、いくつかの段階が設定されていて、これまで登場している技術は、ドライバーの監視を必要とするものでした。

しかし、2021年3月には世界で初めてホンダが、「条件付き自動運転(レベル3)」が可能な自動車「レジェンド」の販売を発表しています。

「条件付き自動運転(レベル3)」は、基本的にシステムが運転のすべてを行い、人間のドライバーはシステムに要求された場合のみ手を貸すというものです。

こうした自動運転技術が最終的に目指すのは、一切人間の介入が不要となる「完全自動運転(レベル5)」です。

完全自動運転では、人間が自動車に乗車している必要すらなくなります。

しかし、そこまで技術は現状ではなかなかイメージの難しいものがあります。

アメリカ自動車協会(AAA)が行った自動運転に関する年次調査によると、回答者の70%以上が「完全自動運転者に乗るのは怖い」と回答しているそうです。

こうした状況を踏まえると、メーカーの計画も完全自動運転を達成する前に、振り出しに戻ってしまう可能性もあります。

では、予期せぬ状況に柔軟に対処する自動車を作るためには、どうすればよいのでしょうか?

ここで、今回のノースウエスタン大学の研究者がヒントになると考えたのが、ショウジョウバエでした。

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