太陽光を98.1%反射する超白色塗料
太陽光を98.1%反射する超白色塗料 / Credit:Xiulin Ruan
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光反射率98.1%の「最も白いペンキ」が開発される。 塗装面が冷たくなってクーラーにもなる

2021.04.16 Friday

Whitest paint ever reflects 98 per cent of light and could cool homes https://www.newscientist.com/article/2274809-whitest-paint-ever-reflects-98-per-cent-of-light-and-could-cool-homes/ New Paint Literally Makes Your House Cooler to Curb CO2 Emissions https://interestingengineering.com/new-paint-literally-cools-curbs-co2-emissions?utm_source=rss&utm_medium=article&utm_content=15042021

2020年10月、アメリカ・パデュー大学工学部のシュウリン・ルアン氏ら研究チームは、95.5%の太陽光を反射する白色塗料を開発しました。

そして最近、同研究チームはその白色塗料を進化させ、太陽光の98.1%を反射させることに成功。

新しい白ペンキは熱を放出するため、塗られた建物は周囲より冷たくなります。これにより「電気のいらないクーラー」として活用できるかもしれません。

研究の詳細は、4月15日付けの科学誌『ACS Applied Materials & Interfaces』に掲載されました。

太陽光98%反射!クーラーになる超白色塗料

市販の白ペンキはを吸収してしまうため、塗装面を冷やすことはできず、温めてしまいます。

また熱を反射するように開発された従来のペンキは太陽光の80~90%を反射しますが、塗装面を周囲より冷たくすることはできません。

ところが改良された超白色塗料は、太陽光を最大98.1%反射し、同時に塗装面から赤外線熱を放出します。

この驚異的な反射率により塗装面の温度は周囲よりも低くなり、結果としてクーラーの役割を果たします。

実際に研究チームは、超白色塗料を塗った面が周囲よりも、夜の野外で7℃、強い日光の下で13℃低い状態を保つことに成功しました。

赤外線カメラによる映像。塗装面の温度が周囲よりも低い
赤外線カメラによる映像。塗装面の温度が周囲よりも低い / Credit:Xiulin Ruan

またルアン氏は次のように述べています。

「新しい塗料を約92m²の屋根面積に塗布すると、10kWの冷却能力が得られると推定されます。これは多くの建物で使用されているセントラル空調装置よりも強力です」

白ペンキを屋根に塗るだけでクーラーとして働き、室温上昇を防ぐのです。

またルアン氏は、従来のクーラーと比べて「反射による冷却」が環境に優しい理由を説明しています。

従来のエアコンは熱を家の中から外に移動させるだけなので、地表に熱が残ります。しかし私たちは(反射によって)熱を宇宙に送ります。熱を地表に残さないのです」

さらにチームは、すべての屋根を塗装するなどして、地球の表面の0.5~1%を超白色塗料で覆った場合、地球温暖化を逆転させると計算しました。

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