オレンジの皮で透明木材を補強する
オレンジの皮で透明木材を補強する / Credit:Céline Montanari et al., Advanced Science(2021)
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オレンジの皮で「透明な木材」を開発、窓に使えて環境にもやさしい

2021.05.07 Friday

Citrus derivative makes transparent wood 100 percent renewable https://phys.org/news/2021-05-citrus-derivative-transparent-wood-percent.html
High Performance, Fully Bio‐Based, and Optically Transparent Wood Biocomposites https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/advs.202100559

木材は、強度・コスト・バリエーションの面で、建築材料として有用な特徴を備えています。

近年、研究者たちは木材に透明性を加え、建築材料としての幅をさらに広げようとしてきました。

そして今回、スウェーデン王立工科大学の繊維・ポリマー技術部門に所属するラース・ベルグルンド氏ら研究チームは、オレンジの皮を補強材に使った環境にやさしい透明木材を開発しました。

研究の詳細は、5月2日付の科学誌『Advanced Science』に掲載されています。

透明木材には補強材が必要

以前から、ガラスのように見える透明木材の研究は続けられてきました。

木材を透明にするには、木材に含まれる成分「リグニン」を除去しなければいけません。

このリグニンは剛性を与える物質であり、木や竹など重力に逆らって高く伸びる植物には欠かせないものです。

そのためリグニンを除去した木材は透明になるものの、それだけでは剛性がなく、建築材料として機能しません。

透明木材の作成ステップ
透明木材の作成ステップ / Credit:Céline Montanari et al., Advanced Science(2021)

既存の透明木材とは、リグニンを除去した「スカスカの木材」を「透明の何か」で補強したものです。

従来の透明木材は、化石資源由来の「ポリマー」が補強材として利用されていました。

ポリマーとは高分子化合物のことで、プラスチック材料であるPP(ポリプロピレン)やPE(ポリエチレン)などがその一例です。

ただしこれでは資源に限界があり、持続可能とはいえません。

そこで研究チームは、ポリマーの代替品を新しく見つけることにしました。

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