魚がくれた奇跡の贈りもの?
指輪をはめた魚を発見したのは、ノーフォーク島在住のフリーランスライターの女性、スーザン・プライヤーさん。
プライヤーさんは、シュノーケリングを趣味とするかたわら、「NORFOLK ISLAND’S REEF」というサイトを運営し、島の海の生態系を定期的に紹介しています。
プライヤーさんは、地元住民や観光客の残したゴミが生態系の害悪になっていることを憂慮しており、ゴミの絡まった生き物を日頃からよく見かけていました。
実は今年2月にも、ペットボトルのキャップ下の輪っかを頭にはめた魚が見つかっていたのです。
それがこちら。
輪っかに藻がみられることから、かなりの時間が経っていると見られます。
プライヤーさんによると、この魚はボラの一種で、砂を頭で漁るようにエサを探すため、輪っか状のゴミがはまりやすいようとのこと。
そして、奇跡の出来事は、今月10日に起こりました。
プライヤーさんがいつものように島の沖合でシュノーケリングをしていると、輪っか状のものをはめたボラがまた見つかったのです。
しかも、ボラがはめていたのはゴミではなく、金色の指輪でした。
ここでプライヤーさんは、最近SNSで話題になっていたある話を思い出しました。
それは、去年の暮れに、クリスマス休暇でノーフォーク島を訪れていたネイサン・リーブスという男性が、海を泳いでいた際に結婚指輪を紛失したというものでした。
妻のスージーさんも一緒になって探しましたが見つからず、泣く泣く島を後にしました。
プライヤーさんは「もしかしたら」と考え、夫妻に連絡を取り、写真を確認してもらったところ、男性は「私が落とした指輪だ!」と答えたのです。
指輪をはめたボラはまだ海にいますが、プライヤーさんは「ボラは群れで同じ場所を泳いでいるので、また見つけられると思います。
仲間と協力してボラを見つけ、指輪を回収してから夫妻に手渡したい」と話しています。
しかし、こんなおとぎ話のような出来事が本当に起きるなんて…
これをボラから夫婦への少し遅いクリスマスプレゼントと取るのは考えすぎでしょうか。